老化によるもの忘れと認知症は、どこが違うのですか? | |
通常の老化では、もの忘れを自覚できますので、メモをとる等の対処行動をとります。ところが認知症では比較的初期のうちからこのような自覚がなくなるか、あっても深刻味が少ないという特徴があります。 また認知症の方は、もの忘れの結果おこる不都合が予測できないため、対処行動がとれず、同じ失敗が繰り返されます。計画的に対処行動を準備できないため、老化によるもの忘れにくらべて日常生活の破綻が目立ってしまいます。 |
認知症は予防できますか? | |
食事の工夫、規則正しい暮らし、活動的な生活など様々なことが言われています。たしかにこれらによって発病時期を遅らせることができる可能性はありますが、残念ながら予防効果が証明されたものはありません。 しかし認知症の過半数を占めるアルツハイマー病では、発病の約20年前から脳の病理変化が始まっていることが最近になってわかってきました。その意味でも発病以前の時期(軽度認知障害)を年のせいだと見逃さないことが大切だと考えられています。 |
認知症は治療できますか? | |
認知症の60%を占めるアルツハイマー病についてお話しますと、残念ながら根本的な治療法はみつかっていません。したがって現時点の薬物治療は、進行を遅らせることが目標となります。 これまでアルツハイマー病治療薬は1つだけでした。しかし2011年からはさらに3つの薬剤が使えるようになりました。それぞれの特徴を考慮して、患者様ひとりひとりにあった最適の処方ができる時代になったといえます。 もちろん日常生活の援助も大切です。お薬以外のサポートについても、一緒に考え工夫してまいります。 |
認知症の進行を遅らせることに意味があるのですか? | |
もちろんあります。 理由の第一は、患者さんにより長く、自立的で豊かな時間を過ごしてもらえることです。 第二に、進行がゆっくりであるほど、穏やかな日々を維持できる可能性が高いことがあげられます。認知症の経過のなかで、イライラが募る時期を経験することがありますが、これは認知症が急速に進むときほどおこりやすいと考えられます。したがってお薬によって進行がゆっくりになればなるほど、そのような病状を軽くすますことができる可能性があります。 第三には安定が得られることで、介護負担が減ることです。そのぶん施設入所の時期を遅らせることもできます。お薬をのむにはもちろん医療費がかかりますが、このように介護の量を減らすことで結局かかる経費が相殺されるという研究もあります。 |
受診するためには、予約が必要ですか? | |||||||||
当院の診察は予約制です。これはできるだけ待ち時間を減らすための工夫ですので、まずお電話で受診をご予約のうえ、お約束時刻の少し前に来院ください。
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初回診察はどのくらい時間がかかりますか? | |
診察と説明で一時間程度とお考えください。 診断のためにさらに頭部CT検査など詳しい検査が必要になることもありますが、その場合は協力病院をご紹介します。 また受診前にご相談いただけますと、初回診察の前に検査を済ませておくことが可能です。その場合は、初回診察で診断・治療方針までご説明できます。 |
家族だけで相談できませんか ? | |
できます。 遠慮なくその旨をスタッフにお伝えください。適切な治療をすすめるためには、患者様のこれまでのことを詳しくおききしておくことが必要ですので、できれば診察に先だってご家族様からあらかじめお話をうかがっておければ、初回診察時の診察がよりスムーズにすすみます。 |
認知症以外の精神疾患は診てもらえないのですか? | |
当院は認知症に特化した医療機関です。しかしご家族にしてみれば、最初から認知症なのか、他のこころの病気なのか、あるいは身体の病気で調子を崩しているのか、区別がついていて受診するわけではありません。 ですから先ずご相談ください。もし当院で対応困難な疾患であれば、相応しい医療機関をご案内いたします。 |
お薬はクリニックでもらえるのですか? | |
当院では、お薬は院外処方です。 診察後に院外処方箋を発行しますので、お近くの保険薬局(かかりつけ薬局)でお薬の調剤を受けてください。院外処方箋には、有効期限(発行日を含めて4日以内)がありますのでご注意ください。 |
認知症のお薬は、ずっと飲み続けなければなりませんか? | |
そのお薬が有効と判断されており、大きな副作用もないのであれば、そのまま飲み続けられるのがよいと思います。 長く飲み続けるうちに効果が不明瞭になることもありますが、安易に服薬を中止するのは禁物です。中止を機に急激に進行した例が報告されているからです。 治療効果に疑問があるときは、必ず医師に相談しましょう。 |
受診の頻度は、どのくらいになりますか? | |
初回診察後しばらくは、お薬の飲みはじめの時期に当たることが多いと思われます。この時期は徐々にお薬を増やすことがあるため、比較的副作用がでやすいといわれています。したがって一般的にはしばらくは2〜3週間おきに受診いただき、安定が確かめられれば1〜2ヶ月毎の受診となる方が多いようです。 |
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
午前 9:00〜12:30 |
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検査・相談 13:00〜16:00 |
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午後 16:00〜17:00 |
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◎…第2・第4土曜のみ診療 当院の診療は予約制となっておりますので、 事前にお電話にてご予約ください。 |
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水曜・日曜・祝日 |